0510 B班ゼミ発表

B4の吉田です。
昨日はB班のゼミ発表がありました。
まずは、パソコンの不調で当日中にあげれなかったことをお詫びします。
初めての議事録なので、何か至らない点があったらすみません。

 

 

M1 武田峻哉 「香取海霞ヶ浦)と周辺集落」
【内容】
水上交通を通じた独自の文化、経済圏とは?
・佐原を含む広域なネットワーク、地域をとりまく社会と空間の変化を研究したい。
・琵琶湖湖岸における集落・神社の平面的構成による類型化などの先行研究がある。
霞ヶ浦の先行研究は生物環境社会学考古学の研究が多く水運の動きが分かり難い。
霞ヶ浦の略史と湖をとりまく構造がどうなったか。
干拓地や飛び地について調べていく。
【質疑】
・略史の古墳のかたよりと製鉄所の関係は? →軍事的な意味合い
・武器をつくる場所が少なく、ステータスが高い。豪族は価値のある土地を持っていた。
満州から引き揚げてきた人々が開拓したとは→政策として (他の地でも見られる)
・津と神社の関係とはどんな関係?→神社の領域が多いから漁夫が話し合って決めた。
・図5 名称で関係は作れないか。
・使われてる言語を調べる→その世界から生まれたリテラシーを探る
・飛び地の関係性?→農地の圃場整備


B4 上原佳広 「開拓地における建築」
【内容】
「東立科」における開拓
→開拓時代を研究して、将来的にこの地をどう活用していくか
・東立科における開拓は終戦後から始まった。
・最初にこの地に開拓に入ったのは三戸で、そのうちの1人が祖父だった。
・「緊急開拓事業実地要領」によって戦後開拓事業が進められた。
・ここ数年で開拓第一世代の人は次々と亡くなっていき、第2世代の後継者が少ない。
・開拓地の建築には簡単な建材を使った建築がよく見られる。
・1階がコンクリートブロック造+2階木造小屋組から
 コンクリートブロック造+鉄骨造と大規模化(畜舎)。
【質疑】
・東立科は山に囲まれてるのか?→山の上を開く開拓地はよく見られる
・開拓は戦後色々なところで進められた。
・コンクリートブロックは運びやすい、建てやすいので開拓でよく使われた。
・木造小屋組み構造が鉄骨造にかわったのはいつか?→入植して落ち着いた頃
・セルフビルドなのか→材料からつくっていたが後に工業製品化。
・開いたところは起伏はなかったのか?→水田は水平、畑は多少の丘陵はok
・もともとの地形からどのように人間化していったか。


B4 木山結 「“間”について」
【内容】
間と美がどのように関係するのか
→現代における間の概念について考えていきたい。
磯崎新『見立ての手法―日本的空間の読解』
・日本におけるあらゆる表現領域、生活様式、思考形式に介在する、
 非西欧的な“間”を主題にした展覧会をパリで開催。
・日本は空間は基本的に空白であるという独自の空間認知がある。
・9つの「間」のキーワード。その中の特に「移」「道行」が気になった。
【質疑】
・ある瞬間に気=霊魂=〈カミ〉がそこに充満その瞬間を感知することが
 芸術的な行為になるとは?→能舞台。日本はカミが一時的にやってくる。
・どのように彼らのロジックによって日本を解体したのか?
・従来の近代主義の美学(機能主義、構成感)の視点からではなく、人間が
 どう認知するかという現象学的空間からの成立を考え紋切り型とは違う日本。
・九つの間の概念のキーワ―ドを英語化して意味を明確化、差を考察してみる。


M2 杉本まり絵 「近世近代宿考」
【内容】
現状では時代ごとの「家」「宿」の文節構造の変化の図化が困難
→「ひとり」の利用空間の増幅に視点をおき、「個」の問題について考えてみる。
 南後由和『ひとり空間の都市論』
・「ひとり」の概念が空間や都市とどうつながっていくのか、
 また都市における社会学的「ひとり」について。
・単身者とモビリティから住まいを考える。西川の「子供部屋」が、
 浮遊して移動した「ワンルーム」という表現が気になった。
・日本的都市風景において均質空間の概念が重要ではないかと思った。
【質疑】
・宿とひとり空間のつながりは?
・空間分節によって一人の空間が増える(カプセルホテル・ネカフェ)
・近代の都市化とアトム現象で一人化が進んだ→近代は分散
・働く場所と解体して寝る、生活に特化した住居が商業化していったのが宿
 という話になる?
・「その人が家と思うのか宿と思うのか」認識が重要だと思っている。
・家と宿のプランや形の違いなどから探るのは?
・実例への「深掘り」が重要。


D2 滝口正明 「羽黒山調査について」
【内容】
現地調査にむけての研究のまとめ
羽黒山麓の門前町手向と羽黒山上の社堂群の2つを主として調査する。
山麓のかつての町域と現在の町域との対応関係を把握し、町の変化を見る。
山麓の社寺の残存状況や現在の宿坊の分布状況を調べる。
 また近現代の公共施設の位置を確認し、その場所の近代史を調べる。
・山上の現存遺構の造作を観察し、各建物の作事の特徴を捉える。
 また神仏分離時の改変部分を観察する。
・吹越籠堂の建物の形態に残存する修験的特徴と神道的改変の共存関係
(近世から近現代の変化に改変されている)を観察する。
【質疑】
羽黒山絵図(1830)の鏡池の前にある堂はなくなってしまったのか。
鏡池に橋をかけようとしていた。
・近世の地図では御本社を垣でかこっているが今はない。
・山道が垣に沿って御本社を直交に横切っていて面白い。
・山道を歩くとつきあたりに東照宮があり、幕府の権威を示している?
・現地調査の利点は現地の人に話を聞いたり、絵や図で示された空間を実際に体験できること。

 

以上です。