10/30 A班ゼミ

10月30日は、A班のゼミでした。

 

 

 

越中インドネシア・トラジャ族における儀式と集落」

・トラジャ族の死生観と儀式に興味をもち調査した

・『世界葬祭事典』によればインドネシアは世界最多のイスラム教徒の国。国民の大多数は土着信仰と慣習を保持しているため各地で独特の葬送方法を行っている。

・トラジャ族の集落の裏手や家族の敷地など自然の洞窟や巨大な岩盤を利用しており、中にいくつもの棺桶がそのまま置いてある。

議論

インドネシアのトラジャ族に絞るのか。墓の位置と都市の距離に関する興味を持っているが、今回のトラジャ族は儀式への興味から調べた。

・近代の「衛生」という概念の発生以降と以前の死者の埋葬感はおさえておく。

・テーマは何か。それぞれの研究者の対象と視点を把握し、作業がどのようにおこなわれているかということを知る意識を持った学習を行い、それを反映させたレジュメを作成するべき。レジュメの冒頭に自分の関心とそれに対する調査対象の表明を書くべき。面白いと思った対象を見つけていき、それを着実に記述・説明することを行っていく。

・調査対象の情報を増やし、その関係性の密度を上げて調べていく必要がある。

 

M2相川

TEAM10が成長変化する計画のドローイングを実現するにあたって、クレーのスケッチブックから“矢印”と“構造”の要素を参照した。

その中で、カーンをフィラレルフィア計画は、カーンが矢印を用いて描いたドローイングがいかにして最終的なプロジェクトへとつながっていったかが“矢印”と“構造”のドローイング手法を概念化するうえで重要であった。そのため、TEAM10はカーンを招待し、その後のケンブリッジウォークの計画に用いたドローイングに影響を与えているとみることができる。

 

 

絵と照らし合わせながら、理論を展開していかなければ、伝わらない。

一つ一つの絵について分析をしていかなければ、議論についていくことができない。

>TEAM10 1956について

大きな矢印の中は、下から、既存の町、ステム、道路、その道から派生する住宅というように、順序構造を表す図。

既存の町と、そこに対する計画でどう変容していくのか、それがきっかけとなって次はどのように派生するのかを描くことがテーマ。それを象徴的に示したのが1956年のTEAM10 のドローイング。

 

TEAM10のドローイングにおける構造とはなにかについてはわからないため、現地調査の必要がある。

 

和田「建築写真の発生からみた近代日本のメディア発達史」

今回の作業:新たにみつけたRobert Elwallの資料などを含め、一度写真に絞って整理をおこなった。

・西洋との関係はどうだったのかという点を1章で触れる。

・第2章では前回説明した渡辺義雄に田村茂などを加え、ここまでで近代写真までの成立を論じる。第3章では戦後について論じる。

・Robert Elwall「Building with Light」(2004)の3章が自身の研究に近く、欧米で最初期の建築雑誌として『The Building』(1842-1968)などが取り上げられている。

・田村茂は渡辺義雄と同時期に近代運動(バウハウス)から直接的に影響を受けた写真家による建築写真家として言及できるとよい。

・近代建築史の情報を加えるとよいと思っている。

議論

・この論文を書いて何をしたいか。建築ジャーナリズムがなくなる前に記録する、コルビュジエはマスメディアを利用していたが、それが建築と写真の関係を強く表している例であり重要性をあらわしているのではないかという関心もある。

・作家という主体が造形したもとして建築が前提にあるため、建築写真はポジション的に従属的ではないか(渡辺義雄はそうではなかった)。新興写真の視線は丹下などの作家的作品と茅葺屋根の建築を同等に対象として見る視点を持たせたのではないか。

・堀口捨巳のメディア活動は、現物の建築に加え、メディアにでたものもアーキテクチャであるという意識を持っていたという側面と、建築は見に行く事ができないものであったという側面を見ることができる。

 

担当:伊沢、石原