10/24 (wed) のゼミ発表
今日はB4とM1一人ずつです。
B4 図子『Zaha HadidとTangent Drawing –テクストとしてのDrawing=言語としての感覚-』
【発表】
今回は1983年,1986年,1991年,1995年のハディドによる言説を図化、整理。以下キーワード(一部省略)。
[1983]建築についてのドローイング以上のドローイング・色彩・Black and White・Line Drawing
[1986]講演は一種のパフォーマンス・Working Drawing・Presentation Drawing・全てが一枚の巨大なキャンバスに載っている
[1991]Drawing, Projection・Layering・Sketch, Big sketch・Storyboard
[1995]Drawing≠Illustration・Projection・色彩
ハディドにとって、ドローイングは最初〜最後まで通して書き続けるものであり、段々と様相を変えていく。プロジェクト開始時には理念を表現するWorking Drawingを、プロジェクトを進めていくにつれて一見無関係かのようなTangent Drawingが生まれ、最終的に複数のパースが組み合わせられたBig Drawingで表現をする(他にもあるが一例として)。
ハディドにとってのDrawingは我々の言語と同じような役割を担っていたと考え、テクストとしてのDrawingの姿を明らかにする論文。
【質疑、意見】
・ロシアアバンギャルドの詩的言語から参照してパラフレーズする章を述べるべき。
・日本語翻訳の言説(1991年のみ英文テクストのみ)を取り扱う場合は英語の原文を入手し、チェックすること。
・Idea:ギリシャから始まるイデアを基にした様々な意味を含むのではと思うので、少し気をつけて取り扱った方が良い
・Tangent Drawingと呼ばれる所以は?
—壁や床などだけの部分的なパースを並置し、規定となる平面を基にTangent(一点で接する、逸脱化させる)させたもの?Tangentの意味は英英辞典でも調べてみるべき。
→Tangent Drawingで重要となるのは「自動化」であろう
・ハディドのモダニズムに対する言説は、肯定しているのか否定しているのか?
—モダニズムを初期の近代建築に限定し、戦後の近代建築は社会構造に組み込まれてしまっているので、初心のモダニズムを肯定してその中で設計する。
・ハディドはプロジェクト序盤に書いたDrawingに自分の考えが含まれている(可能態)のだが、それを自分でも言語化できないので、Drawingを書き続けることによって自分のアイデアを整理し理解してくるようになっていく。のでは?——修験道の同じ道を何度も繰り返し通っていくことと似ているのでは?
・Hand Drawing/Computerの差を述べるのもアリでは。
・Big DrawingにつながっていくLayering「階層化」も重要なキーワードになるのでは。
・シュタイナーやアルバースを取り上げる理由が弱いので要検討
M1 相川「CIAM成立までの流れと、研究状況のマッピング」
【発表】
CIAMの活動を日本語文献で整理。
【質疑】
・結局何がしたいのか?
・CIAMを学んだ上で今後何をするのか?何につながるのか?
—その後の運動体(TEAM10/Archigram/Metabolism)を見ていくためにはまずCIAMを。
・類似点を見ることの何が面白いのか?
・都市のノーテーション(記譜)の分析をするという当初の目的はどうなったのか?もしくは運動史がしたいのか?⇦今は後者
・CIAMはヨーロッパを超えないのか? 戦前はそう。
B4は卒論卒計、M1は授業やプロジェクト、M2は修論をグアーっと取り組んでいく時期ですね。頑張ります。
(どうでもいいことですが、今日の発表者の二人も私も学年違うけど実は同い年だということに気がつきました!)
M2 杉本