7.11 D班ゼミ
7月11日はD班4回目の発表でした。
相川
・ブルータリズムとしてのスミッソン
スミッソンズの設計開始初期からブルータリストとしての作風を保持していた。
・スミッソンズの成長の概念—パターン(システムモデル)を追求
バウハウスの影響を色濃く残していた。
・都市論でのスミッソン-IdeogramとDiagram
Independent Group1での活動がブルータリストとしての表現と結びつけて語られる。それとどうじにTEAM10の結成時期と重なっている点も加えて語られる。
ブルータリズムとは何か。
ミースとブルータリズムの比較
スミッソンのバウハウスの影響とは何か
イデオグラムとは何か。
議論するための語源を提示する必要がある。
インディペンデントグループとは何か。
→議論の展開を行うためレジュメの発表の仕方、研究の整理必要
李昇達「木密の小さな秩序——荒川区の町屋のフィールドワーク」
大田区蒲田と荒川区町屋の木造密集地域について、木密地域における住み手の反応に一定の秩序があるのではないかとう仮説を立てた。
今回は「増築」のパターンに注目して町屋のフィールドワークを行なった。
①ベランダの増築パターン
A.突き出し型:もっとも多くみられる型。地上から柱を立てるパターンと、壁面にキャンチレバーで付加するパターンがある。
B.1階屋根設置型:屋根の位置に影響を受けやすい。路地に面している場合は、下が玄関となることが多くしばしば植木などが置かれる。
C.屋上設置型:敷地が狭い場合、屋上にベランダを増築する型も見られた。建物2階に階段を増設してアクセスする。
②建物自体の増築
不整形な敷地にそって納屋や個室を増築するパターンが見られた。敷地いっぱいに隙間なく増築している。
③再開発
大きな道路に面するところから増築が進んでいる。
・「増築」以外にも、植木鉢などのモノの置かれ方などにもパターンが見られるものはないか(法規からの影響は)
→他地域と比較をしていきたい
・形態的な分析に偏っていているのではないか。住民の地域生活などの背景があって増築が起きるはず
→増築世帯には高齢者が多い印象は受けた。祭りには老若男女が参加しているようだった。
・物干し台の増築自体に魅力を感じるのはわかるが、洗濯をして干すという行為も合わせて考える必要はある。
(屋上設置型には洗濯物がないが、窓際に洗濯物が並んでいる)
・「増築」が何の秩序の表象なのかを考えるためにも、ヒアリングなどをするとよいのではないか
B4 小林
現代につながる江戸の不動産システムの研究。
・豪農の町屋経営
金融活動、不動産私有、地借関係の面でメリットがあった為、江戸に町屋敷が多くなったがそれらは永続的なものではなく、火災、地借店賃引下令などにより18世紀以降町屋敷を売却して江戸から撤退していった。
・武蔵国播羅群下奈良村吉田家、上野群馬群下滝村天田家を取り上げ、時代的流動、生活、町屋敷を調査。
・保険制度、またはそれに類似するものについて調査していくといいかもしれない。
・吉田家、天田家について資料が残っている為、調査した。名字を持っている、村役人を担う農民らが記録として残したものと考えられる。
・参考にした研究者の文献は、どこにある資料を、どのように分析し論を組み立てたかというプロセス、手つきを調べておくとやりたいことがやれるようになる。
また、それによって何を得ようとしたのかもまた大切。
・後期には、何か新規性のある視点を持ってくることが大切。
M1ひかる
ヴェルフリン『ルネサンスとバロック』→ルネサンスからバロックへの移行からバロック様式の成立と本質を研究
バロックの形態的特徴=動きの表象
教会建築において、ルネサンス期は集中建築、ゴシックは長軸建築
ヴィニョーラはジェズ教会において長軸の新しい典型「クーポラ付きの長軸建築」をつくり、新しい時代の教会の規定となった。・・・ヴェルフリンはこの集中と長軸の融合をバロックの形態的特徴=動きの表象として説明
↓ バロック建築における楕円の視覚的重要性
ヴォルフガング『16世紀の楕円形の聖堂空間』
ヴィニョーラの楕円形平面は、従来の二つの類型の融合ではなく特定の方向性が付与された(祭壇へと導かれる長軸が優先された)楕円として解釈できる
・設計者がどれくらい意図していたかだけでなく、楕円形態がどのようにして受け入れられていったかをみていくのも面白そう
・楕円がどういう効果をもたらすかに気付くこととそれが普及していくのは別軸
ルネサンス期からバロック期における社会的状況の変化が大きく起因
・後から形態として比較したときにその特徴を設計者の意図として受け取る、類推する
方法の理解をするべき
M1三須
メディアと都市の関係性について
メディア→技術発信の場として都市や建築に対する人々の体験に影響
博覧会について調査し、社会情勢が博覧会での人々の感覚に対し影響したか。
1870年代以降に敷地内のパビリオンの配置が分散型に変わることで、会期終了後に取り残されるものが存在するようになった。
・メディアが都市の発展に大きな変化を与えているのか、という視点から博覧会はどのように捉えることができるのか。
メディアとみなせるものはたくさんあるが、どんな現象になったら自分の関心に乗るのか。
・人の空間体験は博覧会でどのように作用したのか。
→わかっていないが、社会情勢がダイレクトに影響する場として博覧会は見ることができる。
・博覧会は土地の価値を高める出来事としてはかなり大きな力を持つものとなっていった。そういった意味でディベロッパーによる開発と相まってまちに対し影響をもつと言える。
B4石原・M1棟方