10/4 B班ゼミ発表
今回は、B班(M2)とB4棚橋の発表です。
棚橋
『人々の生活行動と空間』
建築に流れる時間と人間に流れる時間に興味を持つ。時代が経つにつれ、人々の生活は次々に更新され、建築の使われ方も変わっていく。生活にまつわる思想、例えばシェアやノマド、生活行動、例えば買い物や観光を追っていく。
(質問)
・シェアをどういう認識なのか。共有なのか。フリーマーケットは次の世代に変わっていて、それを共有と言っているのなら、家の中古も共有。
→個人と個人で業者を挟まないで、取引できるものが共有だと思っている。
・メディアテイクをどのように考えているのか。空間の構成とかプログラムの構成とかに見られるものは?
→情報化社会が建築に最初になった。柱がプログラムによって変えられるのが空間が変わっていく。そこの空間を変えられることが情報化社会のに適用してると思っている。
建物の時間のスパンと私たちの動きのスパンのズレ、社会的なもの(家族の形態とか)と建物のストックのズレなど、そこのズレの部分でシェアが生まれてきたりするのかもしれない。例えば今回は観光を取り上げていたが、情報化が進むことで、どのように観光が変わるかを考えていかなければならない。課題としては、相互のズレを見ていくべきであって、そのズレは一つの方を向いているのか、そうじゃないのかを考えていく。
池田
『砂利産業からみる多摩川流域の空間構造の変容』
(発表)
・章立てについて
・2章 多摩川の性質ー他河川との比較
多摩川の地形、骨材の条件
・3章 多摩川の砂利産業
砂利産業の特性、採掘方法、輸送方法、採取地
・4章 採掘・発送の拠点
羽田、府中、羽村
(質問)
・羽田にはどういう空間が残るのか。船でとってじゃり穴も残らず運搬も船で運んでいるのなら、街に対して影響を及ばさないのではないか。
・流域にはどのような人が住んでいるのか。また砂利産業に関わる業者の資料はあるのか。資料があるのであれば、業者のプロットをしていくべきなのでは。
・採掘や輸送業者はどこに届出を出すのか。
上記の質問は砂利産業の空間に関わることであって、業者のプロットをすることによって採掘業者や輸送業者がどのように配置されていたかの大きな空間として、届出の話は、人と人とのやりとりの中で、リアルにどのような力学が働いていたのかを捉えることができるかもしれない。
中井
(発表)
・章立て
・序章 民間信仰組織からみる都市空間
研究視座、自分の立ち位置
・4章 稲荷信仰と国家神道政策
資料について、氏子域と戸籍法
・5章 都市構造の改編と祭祀組織
・6章 法人化による祭祀組織の再編
(質問)
・行政が個人の信仰に介入してくるというところで、江戸時代の寺請制度のような戸籍的な管理なのか、根本的に信仰をコントロールするものだったのか。
→明治期まではそのような思想があったけれど、そのようなことは今は起こらない。
→氏子域はかぶらない。東京府の中でヒエラルキーによって配置されていく。
西
『ドイツ国会議事堂及び議事堂前広場を取り巻く構想からみる近代建築・政治思想』
(発表)
・章立て
・4章 計画者の思想と形態
例としてフーゴー・ヘーリングを今回は取り上げる
・2章 議事堂及びシュプレーボーゲンを取り巻く構想
議事堂広場の構想
(質問)
・西洋建築の研究をする場合、西洋の研究の翻訳をするので終わってしまっているのが多い気がする。独自性はどこにあるのか。
→国会議事堂の計画の構想ではヴェルツバッハを追っていくが、議事堂のことしか追えないため、思想は他の計画者の作品をみることによって引き出していく。
・形を考えるとき、ある世界を象徴化するか、この場所はどのように使われるかの自動性によって決まってくるもののどちらかを考えていく場合が多い。国会議事堂のような建築の場合はどちらも考えているはず。国会はシンボリズムが必要になってくるから、その自動性が叶わなくなっている部分があるのではないか。
今回はB4とM2の発表でした。これでB4全員の発表は終わったので、卒計までまた
頑張ってほしいと思います。M2は論文の構成に入り、あとはひたすら作業という段階に入ってくるようです。今週の金曜日に中間発表もあるので、素晴らしい発表が聞けるのを楽しみにしています。
そして今日のゼミでは、簡単ではありますが青井先生の教授昇任をお祝いさせていただきました。青井先生は何も変わらないと言っていますが、私は金曜日の午後15時、研究室に入ってきた瞬間に教授になったということを、とても嬉しそうに報告してきた姿を忘れることができません。いつまでも少年の心を持ち続ける先生でいてください!おめでとうございます!
M1 保川