2016 5/12 ゼミ発表B班第1回発表

今日はB班初回研究会の発表でした。

頭出しからのテーマに引き続き各人とも様々なトピックを取り上げ、大いに議論が盛り上がりました。以下内容です。

  

今「尾てい骨的なもの」

超芸術トマソン

不動産に付着していて美しく無用な長物。超芸術の観察は急がなければならない。ゴミとして棄てられる直前の状態無意識下に残っているもの

路上観察

考現学

住居関係、衣服関係、人の行動に関するものを数値として調査し、記録する。意味の有無に関わらず、当時の社会現状において、目に見えるすべてのものを観察し、記録する。

[REVIEW]

・街の中でどのようなスケールを扱いたいか?

・両国の純粋階段→一枚の写真から4枚のレイヤーが復元可能。

 一貫性のなさ。コンテクストが変化する中で合理的判断を積み重ねていく際に、完全に消去せずに更新されると、不合理に残っていく。

・ネクタイやキャップ式ボールペンの違いは?

一回性↔︎複製可能(Reproduce可能)

・卒計につなげていく際に「保存」というトピックにつながるのでは?無意識の保存を経ての保存。

・目的を持って(もう少し的を絞って)やるともっと研究が進むのでは?

・「メードイントーキョー」の以前と以後ではトマソンの見方が変わってきているのでは?

・大衆芸術や、均質都市に対するアンチテーゼ、批評性があっ

トマソンが何故面白いのかを探りながら研究を進めていけば良い。

トマソンはコンテクストの変化と合理性、判断の積み重ね。

 

富山「寺社境内の興行地化に注目。現象を通じて「聖と俗」の考察を試みたい。」

・境内における臨時的な芸能から常小屋のような常設的な興行池へと変化していく。

・その後寺社境内の町場化

[REVIEW]

・世俗化(secularization)

宗教空間が公共空間に還元されていく。

・借地について注目することも大切。(ex上知など)

・18世紀から貨幣制度が大きく発展してくる。商人が投資先として開発が進んでくる。

・町人文化の発達…芸能、文化

・これからの研究にむけて、先行研究の大量の資料の中でスキマを見つけて、やらなければならない。

・世俗化という概念が建築において当てはまるか?

・新たな議論を展開するために先行研究を利用するという方法もある。

 

河野「本牧地区接収の歴史」

・接収された本牧地域の基本事項

・接収地内外での交流について

本牧のチャブ屋の歴史的変遷

チャブ屋…あいまい屋、外国人を対象にしたキャバレー、スナック、喫茶店、ダンスホール、宿の複合建築

・接収解除までの流れ

・地租問題

・接収回収後の再開発の変遷

[REVIEW]

・今後の展望、チャブ屋と地租問題に興味がある

・この問題を取り組む上での根本的な問題意識は?

・例えばチャブ屋街を完全に復元できたならば、その研究が与える成果はなんであるか?都市の復興に一役買ったから?

・チャブ屋街の変遷の記録が記録された時点で論文の価値はある。一方で、背後にある問題、何故やるのか?という問いにもきちんと考えなければならない。

先行研究の限界をできるだけ早く知るべき。

 

以上が発表の内容でした。

超芸術トマソンという独自の路上観察の手法に始まり、日本古来の寺社建築における聖と俗の関係、横浜本牧地区における接収の歴史、チャブ屋の変遷など個人的にも興味があるトピックが並び、共感が持てた部分が多くありました。

これに負けじと自分の研究も頑張っていきたいと思います。

 

B4 大山