12/04 A班ゼミ

12月4日は、A班 武田、和田 のゼミ発表でした。

 

M2 武田 認知と身体化の領域史-霞ヶ浦周辺における環境世界に関する研究-

近世、江戸政府に米を奉納や資材の交易にあたり用いていた霞ヶ浦の川船の航路と人々の生業から年表を追っていくことができる。このことが、霞ヶ浦の水や船に関する信仰と関係が深いことが言えて、常夜灯の背景の主たるものとなる。

 

質疑 

・太平洋を航海しなかったのはなぜか。

海を移動するような大きなインフラを整備するのではなく、霞ヶ浦に広がる川に生きる様々な生業を編成することで江戸への航路を整えた。さらにそれは利根川にアクセスし江戸川へと続くため非常に大切であった。

・奉納、交易から領域史をとらえ、それが常夜灯の背景となっているという視点では、常夜灯を経済原理とらえることにしかなってないのではないか。

論文は、経済原理を土台として展開していく。つまり、古代・中世からおこっていた小さな信仰が霞ヶ浦世界を構成するまでに構成されていく基盤となるのは、中世に作られた舟運システムがベースとなっているため今回は舟運について発表した。

 

D 和田

建築写真の定義=建築作品の雑誌等における発表のために撮影する写真(竣工写真)

→建築が被写体となった写真一般とは区別したい建築家の作品発表という視点を導入

建築写真の変容を 『分離派建築展覧会』(岩波書店1924年 から見ていく。

1932年「塚本邸」で堀口捨巳がはじめて自ら建築についてのテキストと写真という構図の記事を新建築、国際建築で発表。

1939年「若狭邸」になるとテキスト、建築写真、図面といった内容で建築について解説するカタチの完成形といえるものができる。

 

質疑

・建築写真の定義が、機能的なのは議論の余地がある。近代芸術運動によって自走する写真の芸術領域が建築写真として建築雑誌に着地するという見方も可能である。この書き方についても様々である。