11/22 議事録

 今日はD1滝口、M2中村、M1寺内、保川の4人の発表でした。

 

 

寺さん『ドイツにおける建築構築理論、ドイツ工作連盟からバウハウスを対象にして』

【発表】

建築家の職能を見ていく中で先生と相談し、今日はドイツ工作連盟を中心とした歴史の概観を見ていった。イギリス、フランス、ドイツ3国に分け、通史的に見ていった。

【質疑】

物をつくることに注目しているのにそれを説明する言語を理解していないことが腹立たしい。

 

ムテジウスのイギリスからの流れを持ち帰った思想ではなく物とは?

手仕事回帰と規格化の両立はできているのか。A&Cの出来上がったものを見てデザインそのものを持ち帰ったのか、具体の物はわかっていない。1871年から国民国家のドイツ、明治維新より遅い。

 

20~30年国家主導でイギリスに追いつこうとして頑張るドイツ。産業革命の流れ。

ムテジウスは国家官僚としてイギリスに視察。

工場で作られている物ではなく、道具から家具までトータルデザインを学ぶべきだと思うムテジウス。

生活環境総体のデザインを工場生産に落とし込もうとした。

 

先生からの提案は「モダンムーブメントの流行の中での工作の概念」

なぜアーキテクチャースクールではなくバウハウスという命名なのかなど

 

ヴェルクブンドは直訳すると工作組合。

表現主義とは違う面で観れるのではないかという先生の提案。

 

エンジニアリング的な(工学)つまり近代の工場がでてきた生産ラインがあってこその言葉である。

どうつくりあげていくのか、工作していくのか、製作、この違いに繊細にならないといけないのではないか。

 

 

 

滝口さん『無題』

【発表】

修験道の研究をするにあたり基本知識を深めようとしているが対象が曖昧になってしまったので、テーマの確認と意思表示。修士論文でできなかったことをしっかりやりたいのと、修士のときに使用した手法が良いと感じているのでそれを踏襲したい。絵画の分析を通じてそこでの行為を理解していく。

 

【質疑】

近代というワードがないのは?

出羽三山という時点で近代のはず。

環境問題、近代の人たちが近世の資料を再解釈しているややこしい。

信仰上の理由がなくなっていくのが近代。

前の時代の研究があって近代があるので、近代の前を意識している。

 

近代が出来上がったことでその前がもっとわかりやすくなるのではないかという意味合い

 

近代にならないと正確な資料が増えるから、近代の図面を中心にさかのぼって研究するのがやりやすい、復元行為が大事。

 

滝口さんは前近代をしっかり理解して近代をみるというアプローチなので逆のほうがいいのでは。

 

歴史研究としての方法論を積んでおくべき、意匠論も大切だが、歴史研究もできるといいという視点。

歴史研究をしながらも、意匠的な大事なポイントも抑えて、論を支えることが大事。

行政から頼まれてデータだけ溜まっていく研究者が多い中、特異性を持つべき。

今の滝口さんは意匠的な面によっているのでその方向で進んでいくのはどうか。

 

12/8はどうするか。

出羽三山を掘り下げるのか、山岳信仰一般について広げるか。

 

三山一枚絵図の年代は?

18~19世紀

近代の絵画とどう違うのか。

近代は構図上の信仰の意味が含まれていない、理解しきっていなのではないか

構図に変化が起きている。

近世の絵を参考にしている理由は山頂の位置がほとんど同じなことから推測している。

絵の中にはストーリーがある、これが生まれたのは15、16世紀。

 

先行研究は?他の山も一回あたってみるべきなのではないか。

 

建築物の具体に入っていくべきなのではないか。

建物の研究ではないだけで、アーキテクチャーの問題にしっかりなっている。

アーキテクチャーとは家具から宇宙まで考えること。

 

比較するにしても範囲が広すぎるとダメで、範囲を絞った上で進めるべき。

 

 

 

あやさん『戦後の東京港からみる港湾都市 品川埠頭』

【発表】品川埠頭の立ち位置とは

【質疑】

タイトル

東京は港湾都市ではない

品川埠頭なのはなぜ

 

陸の物資、海の物資の二方向性。

コンテナの会社が一つになる法律ができた。

権利関係、倉庫は誰が使用していたのか

品川港だと、東京を語る上で適切であるとした。

 

エプロンという空間、また港湾計画からやっているのか。いろんな要素がつまっているからみれるのではないか、様々な複合した要素の存在。

 

地形的問題

平行配置ができる、荷物をそのまま移動することが可能

櫛形。その埠頭にコンテナ。

長いラインを使っていることで有効延長できる。用途変換が容易である。

 

上家と倉庫はどうなっているの

空気調節はお金かかる。

品川埠頭の歴史は1880年ごろから。

大井埠頭との関係だけではないはず。

 

タイトルの問題の指摘

論文全体のアウトラインをしっかりたてること。

 

 

 

あづみさん『文学に描かれる風景を読み解く視点』

【発表】

前田愛さんの本を読むことで一人の人から文学をみるのか、時代からみるのかを定める指標にしようとしている。時代の風俗、生活に着目する、音に着目する、原風景からみる。

 

【質疑】

喪失を見ていくと高度経済成長が終わった時代背景を含んでいる。

後ろめたさ、悲しさ。

 

原風景はビジュアルのみではなく、空間体験や感じたことなども含まれる。

その後にどのような影響を与え、意味が付加されていくのか。

記憶が書き換えられるとは。

 

読み手の力量が問われる、著者の原風景を探る際に問われるのはそこである。

 

議論すべきことは前田愛ではなく、私という部分の図式。

 

客観的な都市史、社会史、文化史のような見方でいいのか。

そうでない見え方ができる論文になるといい。

作者の主観からでないと見えてこないことがあるはずである。

 

1950年代末マーケットが残っている、焼け残り跡もあったが60年に消えたこと。

これは客観的な事実。

アルミサッシが60年にはないのに、70年には100%しめる。

これも客観的視点。

 

前田愛さんの批評が建築や都市の分野から評価を受けたのはその部分である。

文学を通した批評がでてきた。

 

51C型などこういうような住み方が必要どういう生き方をするのかをまったく考えていなかった時期に主観的な経験がでてきた。

 

主観はいい加減という意味ではない。一人の人間の一つのデータである。

 

都市史上では立派でも実際に感じている人がよく感じていなければどうなのという視点。

 

手法は前田さんから借りてきて、参考にして、自分で他人に共有することができないと意味ないので説明ができるかどうかが一番大事。

 

対象を選んだ上でその周辺の文化史、都市史を当たっていくという順番になるはず。

庶民の生活、衣食住に関する論考は残っているので当たるべき。

 

 

B4 櫻井翔