2017/06/08 ゼミ発表B班
サブゼミB班に6人による発表でした。
鈴木 俊希「名の作り方、当てはまる論理」
[発表]
・俊希による明治期以前の民家について室の名称の類型化
物型、動詞型、位+物型、間型、奥型
・住宅プランの室名の変遷
未分化型、輸入型、修辞型
[質疑]
・ミースの例を類型化したものに当てはめるとどうなるか
・言葉によって空間の認識が変わるのではなく物によって認識されることを確認したいのか
・デイの事例は場所に位置付けされているのか
・デイの言葉の意味が定着して成り立っているのか、しつらえが変わるのか
デイはそもそも名付けにくいところについているものでは。
言葉と行為のずれが生じているのかを考えていくのが面白いのでは。言葉によって多様な行為が本来の意味に戻る事例などが見れると面白い
相川 敬介「視覚による行動支配を行ってきた施設とその形態の変遷について」
[発表]
・監獄の歴史
・一望監視施設(パノプティコン)について
・学校の変遷の歴史と現在の問題点
[質疑]
・学校の開放性と閉鎖性の間にも注目した方が良いのではないか
・不登校支援施設とはどんなものなのか
・不登校支援施設のようなものはビルディングタイプとして同じように扱って良いのか
・フリースクールの空間構成はどうなっているのか
滝口 正明「出羽三山の歴史」
[発表]
・原始・古代 月山、羽黒山、鳥海山と共に三山を形成 鳥海山の月山からの独立
・中世 鳥海山に代わり葉山と共に三山を形成 室町末頃に葉山に代わり湯殿山を三山に加える
・近世17c 無本寺で特定の宗旨に属さない羽黒山を天台宗に改宗 羽黒山である能除を蜂子王子とする神話を創作
・近世19c 別当覚諄の改革 出羽権現の神社化
・近代 明治3年 山内に神域・仏域を設定し両者を区分
明治6〜7年 徹底的な廃仏毀釈
明治10年 神社の特殊神事化
・現代 月山8合目までバスが開通、観光客の増加
[質疑]
・俗的なものが排除されたのか、取り込まれていったのか
・近代の空間的変化をこれから追っていくのか
・別当、大先逹とはどのような役職なのか
中井希衣子「稲荷信仰を取り巻く近代国家政策と都市民衆生活空間」
[発表]
・神社明細帳 公認神社(記載あり)非公認神社(記載なし)区別によって国家は管理していく
・無格社について 一定規模が求められる村社には至らない小規模神社 実態として半数以上が無格社神社
・神社整理 無格社、村社を対象に神社の合併や廃止など 神社の維持管理、経済基盤を確立するため
・私祭神祠 公認神社と区別するため 衆民参拝禁止 近隣住民のみが参拝できる仕組み環境
・氏子祭 、氏子域
・神社明細帳から見る台東区の稲荷神社
[質疑]
・無格社などのランク付けはどこが行われているのか、地域のスケールの大きさに基準があるのか
・神社整理で大きさ(坪数)についても書かれているのは何故なのか
・国が私祭神祠をどういう信仰と捉えていたのか
・隣組などに注目するのも良いのでは
西 恭平「ドイツ国会議事堂の変遷から見る近代建築・政治思想」
[発表]
・ドイツ表現主義と社会背景
・ヒューゴ・ヘーリングについて ガルガウ農業牛舎、Platz der Republikへの提案
[質疑]
・モダニズム建築という言葉は(欧米では)ない。その時代に使われた言葉を使うのがいいのでは
・建築家の立ち位置が市民側の立場に立っているのか、国家よりなのか
・建築家は民間人の集まり
・ヘーリングを表現主義者と見るとPlatz der Republikの提案はどう読み解けるのか
・表現主義が流行したぐらいの年代には他の運動も活発だったのか
・表現主義が挫折した理由はあるのか
保川 あづみ「川端康成『浅草紅団』から浮かび上がる浅草の風景と川端が見たもの」
[発表]
・川端康成、『浅草紅団』について
・関東大震災の復興の象徴となるもの
隅田公園の新計画、言問橋の建設、地下鉄食堂、コンクリイトへの憧れ
・浅草の裏部分 浮浪者や乞食の存在
・川端の人生のファクター 登場人物がほとんど子供、家族への憧れ
・新感覚派としてのファクター
[質疑]
・ダダイズムについて
・川端康成と自分の中での浅草の都市像に感じるギャップは?
・研究としての方向性は