2016.12.14 ゼミ発表
今日はM2二人B4一人の発表です。
さきちゃん「横浜市本牧地区における戦前および戦後の私娼の存在について」
[発表]
・電話帳によるチャブ屋の復元 戦前のチャブ屋の立地状況、関東大震災によるチャブ屋の減少
・戦後のチャブ屋 1960年以降に建設される
・戦前、戦後で同一の経営者を2~3件確定
・現在も残っているチャブ屋の系列店舗の発見 建て替えが行われているのでは、建った当初のことは不明
[質疑]
・プロット図で戦前、戦後の場所は違っているのか→戦前、戦後で接収によるチャブ屋の移動がある
・チャブ屋は経営者と土地所有者は別の人だったのか→基本的に借地経営
・経営者は追うことができるのか→電話帳からは無理
・チャブ屋が復興に携わったということは言い過ぎでは
・地主はこの地域では3人程であるが本当はどうだったのか
すけさん「1970年代から1990年代までに行われた公共建築の設計競技からみるリージョナリズムの関する研究」
[発表]
・地域性は周辺、風景への応答、歴史の引用、地域のデザインモチーフ、気候の対応として表現されることが多い
・駒ヶ根市の公園施設コンペを事例に、要項の中でのリージョナリズム的要求と、入選作から読み取れるその応答方法について
・上記のコンペ審査員である大谷幸夫の発言から、公共建築をつくることやコンペを実施したことに対する市民らへの責任感を読み取ることができ、それは結果として可能な実施案を決めたに過ぎないのではないか
・地域性の議論が、フラットルーフか傾斜屋根かという屋根理論の範囲内でしか展開されていない
[質疑]
・同時代のコンペでも屋根に関する議論が多いのか
・なぜこの時代の屋根議論についてみな帝冠様式を連想したのか
・名護コンペに対する象設計集団の回答は当時盛んだった屋根理論の地域性とはかけ離れたようなそれを提案しているが、具体的にはどのような形で現れているのか
・名護コンペの審査員会の中での言語化のされ方、またその実例があったにも関わらずそれ以後のコンペにおいてなぜ傑作が生まれなかったのか
かおるさん「RCラーメン構造の表現上の扱いに見る村野藤吾の多元的設計手法」
[発表]
・多元的設計の立場をとる村野を、モノに即して一貫した論理で考察する
・日生劇場を事例に、通常のRCフレームとは
・モノの分析と(例 石を張っている)その手法(例 記念碑的性格を持たせるなど)の関係の考察
・以上のような考察から村野の手法は、象徴性/耐久性/都市との関係性などの7項目に集約されるのではないか
[質疑]
・石の被覆は組積造の表現の問題ではなく柱1つが巨石(ドルメン)のように見られるようにし、RCラーメンがその上に構築されていることの表現なのではないか
・構法から観察し、設備機能はその二次的な要素として見る方が良いのではないか
修論中間発表直前のM1にとって今日のゼミでの議論はかなり身に沁みるものでした。小さな問い解き重ねていくことの重要性をひしひし感じながら、、パワポ作り頑張ります。
m1 中井(一部あっしー)