6/9 B班 ゼミ発表
今回の発表者は富山、河野、池田、今 でした。
富山 大樹「芳賀学『日本における“世俗化”把握の課題と方法」
[発表]
・「世俗化」に対しての西洋と日本の違い(象徴的と俗世的?)
・制度宗教(制度化された宗教ex.キリスト教/仏教/神道)と生活様式/習慣/行動の多元的な関わり
[質疑]
・伝える努力をすること、この発表論文自体抽象的な話が多くミソが不明瞭。
・西洋と日本の違いとは?
・宗教の直接的行為ではなくその象徴体系(“象徴”を用いた社会システム/人々の性格や思想を宗教へと結びつけるもの)を通して“世俗化”を考察
・象徴体系とは、モラルの話にも繋がって、「民主と愛国」(小熊英二)における天皇の象徴化の話も同様に考えられるのではないか?
・象徴と俗世間生活が1つの軸を通して写像関係にある
・国民の理想系を象徴体系に当てはめて体系化していく
・国民国家を形成しようとした結果逆に宗教が体系化したという見方
河野 紗輝「チャブ屋の歴史」
[発表]
・チャブ屋(あいまい宿)の発生と発展
・震災後の状態
・経営業態
・チャブ屋女とは
・自身の展望として、今回の研究と同時期の横浜に対象を絞りそこに存在した遊郭やチャブ屋以外の私娼についても詳細に見たい
[質疑]
・戦前/戦後のチャブ屋建物群は現在確認できるのか
・チャブ屋の具体的な空間は資料orフィールドワークによって確認できるのか
・女性たちはどこに住んでいたのか→住居エリアは周辺地帯にまで及んでいた
・今回の発表を踏まえ自分の研究の立ち位置はどこに定めるのか
・土地台帳や経営者/女性による行政への届け出が確認可能か
池田 薫「多摩川流域における流域都市の形成過程の復元から現在の東京郊外を考える」
[発表]
・多摩川流域の役割の変遷
農業用水→飲料用水→災害、問題に対して整備→大規模施設が多く作られる(戦前、戦後)→住宅用地としても利用される(団地、ニュータウン等)、交通網の整備
[質疑]
・生産・経済の場とはどのようなことか?
・「玉川上水」「新田開発」などのキーワードを掘り下げ行くとは?
・広範囲で調べすぎなのでは?
・流域都市とは?東京郊外を考える上でなぜ多摩川なのか?
今後は点としての場所を調べていく必要もある。
流域都市には共通点があることを調べるか、点として(川崎)などの個性を調べるのか?
・多摩川は「空白」「何もない」から開発されるという視点はどのようなこと?
地水技術が発達したことによって、今まで使えなかった場所が都市のヴォイドとして発見されてそこが開発されるようになった。
・どのような場所にどのような工業が参入してくるのかの調べても面白い。
・流域全体で見ているのは面白い。そのフィルターでしか見えないこともある。
今 進太郎「「セヴェラルネス、事物連鎖と都市・建築・人間」、トマソンとの比較」
[発表]
・事物連鎖…今作られている物は、すべて、少し前の物を複製か変形されたものである。
・弱い技術
弱い素材・技術が建築・都市の変わりゆく永遠を保証する
・セヴェラルネス 事物連鎖のためのかたち
「意味や機能の移動を保証するのはその事物におけるセヴェラルネスなのである」
・単一のツリーからセヴェラルなツリーが発生し、その重なり俯瞰としてセミラチスが発生する。
・「場所」「空間」過去は現在の中にいるもの、「先行形態」
無意識のプロセスによって、過去と現在がつながる
・トマソンとの比較
[質疑]
・形態は要求よりも先行している。
・W・モリス主義「事物を介し人間がつながる」
共同体がないと機能しない
・弱い技術において、SIという分割はないとは?
・メタボリズム批判
偶発的な変容を妨げるもの。
・「Form」「Shape」の差異
・「トマソン」…役に立ちそうなのに役に立たない。
そこから先の転用は起きづらいにでは?