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20164/14 M1頭出し

2016年最初のゼミです。

今回はM1の方々の頭出しでした。以下はその内容とざっくりとした講評です。

 

 

2016 4/14 M1頭出し

芦谷 龍征「ストックの再開発からみる建築の社会的ニーズ」

ストックの余剰をシェアとしてどう使うか。

これからの都市においてどのようなニーズがあるかを明確にする。

Review

・この研究を行うことの目的が見えない

・研究ではなく学習でいいのでは?

・参考文献に対するある種の批判が必要

「鉄道の時間軸から見る都市形成の違い」

Review

・「時間地図」(杉浦康平)を拝見する

・モビリティーズ、移動の変化→都市の変化

 

池田 薫「多摩川流域における流域都市の形成過程の復元から現在の東京郊外を考える」

多摩川の流域の都市は目に見える形で残る痕跡や川の利用のされ方から都市の形成の過程を復元したい。

Review

・年表を作成すべき

・もっと多摩川との関係性を考えるべき?

・捉える時代はどこなのか?何を知りたいかによって、どこまでさかのぼるか変わってくる。

・河川による街の形成に興味があるのか?/東京のアウターの形成に興味があるのか。

・多摩川の治水はどのようなタイミングで起きたのか?

・なんでこの研究を行うのかの明確な理由がほしい。

 

大谷剛「大東亜戦争以前以後 1929-1964を一つの時代区分と捉えて」

仮設:大東亜戦争で培われたノウハウが後の復興に大きな影響を与えたのではないか?

Review

・時代区分は的を射ている区分である

1929年 世界恐慌 自由主義的な資本主義の破たん 経済の外圧の始まり

 ↓ 国家が入ってくる

1964年 再び資本主義が発達してくる

 

・戦争をどのようにとらえるのか?ただ悪としてとらえていいのか?

・ゼミの場にどのような物を今後持ってくるべきか?

乱読の成果をただ持ってくるのではなく、軸を決めて学習を行うべき。

 

富山大樹「寺社境内の構造分析」ツーリズムの視点を加えて」

宗教施設というくくりから観光施設へ、寺社はツーリズムへの対応が求められている。

・寺社境内の構造を類型化できるのではないか?

Review

・ツーリズムの視点を加えていない「寺社境内の構造分析」は既にある。

・聖性と世俗性が両立している空間の差異の研究も既にある。

・昔からアーカイブ施設はある。しかし、それが宝物庫から観光施設に変化したのはいつか?←これだけを研究しても面白いのではないか?

・宗教空間の中で・聖性と世俗性のせめぎあいが起き、公共空間が広がっていき、本来そこにあった財を守るためにアーカイブ施設がどんどん肥大していく。(思考実験)

・どこで寺の生存戦略が変化したのかということも研究してみても良いのでは(思考実験)

・宗教にもっとスポットを当てるべきなのでは?

宗教における世俗化。公共領域と経済の領域の肥大化の関係も勉強すべき。

 

中井希衣子「都市空間におけるゲニウス・ロキについての研究」

稲荷社単体の研究ではなく周辺環境を地形や歴史的計画と照らし合わせて考察する。

Review

・なぜゲニウス・ロキを用いるのか

・聖祠と都市変化の関係を調べてみても良い。

・銀座のお稲荷さんの変貌、高層ビルの屋上にお稲荷さんが移動する

・稲荷社の存続は場所が異なることによってどのように異なるのか

 

中村彩「戦後の東京湾岸部埋立地の比較」

生活空間をよりピックアップしたいと思っている。

豊洲を単なるレイヤーとしてとらえるのではなく、居住者の生活が織りなす複雑なモザイクとしてとらえなおす。

Review

ゲニウス・ロキ…その場所を固有の意味を持つ場としてとらえる。

 単純なレイヤーで捉えられることが多い単純化は、豊洲の戦後史を通時的に見ていくうえで重要な視点を奪ってしまう。

・この研究の目的があまり明白でない。

・湾岸エリアを取り上げることについてどれほどの意義があるのかをもう少し議論すべき

・高度経済成長期では工場と住居(社宅)がモザイク状に広がっていたのではないか?(思考実験)

・工場地区の成り立ち(1970-80)

・湾岸地区の研究にこだわるのか、工業地域の研究にこだわるのか?後者のほうがいいかもしれない。

 

西恭平「日本的公共性とその起源に関する研究」

日本には独自の公共性への通念が存在するのではないか?

Review

・空間の中にどうofficialとcommonとopenのせめぎあいがあるのか

・公共性=政治学

・どのようにして新しい視点を見出していくつもりか

・今までこのような分析されなかった建築が、新しい視点で分析されることはよい。

・空間の形成に何かある事件があるならばその記録をチェックすべき。

 

古谷優実「都市における住宅の所有意識と共有空間の変遷」

Review

・労働者住宅に関心があるのか?

・水平的

・問いが抽象的すぎる?

・住宅史をもう少し勉強すべき

「窓による建築内外のふるまいの系譜について」

都市の風景が窓によって変化してしまった

Review

・断面的

 

 

総評

・前期はインプットに集中しても良い。本やwebのpdfを用いる。

・自分の読む本のリーディングパッケージを作るとよい。

・研究は先人へのリスペクトを払いつつそれをこえること。それは上にでも横にでもよい。

 

以上が今期最初のゼミでした。初回のこととあり、私を含め、B4のメンバーはやや緊張しながら参加していました。議論の中では知らない知識も多くあったのでこれからしっかりとした議論、理論を構築できるように日々精進していこうと思います。

これから一年間みなさん頑張っていきましょう。これからよろしくお願いします。

 

B4 大山直人